任意の取調べ?

警察の取調べに対応するのは大変です。それは,逮捕された後だけではありません。警察署から「話を聞きたいから何月何日に来てください」と電話がかかってきて,自分で警察に行く場合も同じです。

任意の取調べだからと言って,逮捕された後と比べて取調べが楽になったりはしません。
取調べで話したことの重要性が変わったりはしません。

警察から呼び出されて,弁護人をつけないままで任意取調べを受けて,不利な供述調書にサインしてしまった後で、相談に来られる方も少なくないのです…

取調べの前の準備

取調べの前であれば,

・黙秘するか、知っていることを話すのか
・話すとしたらどういう内容の話をするのか
・刑事からどんなことを質問されそうか、どういうことを言われるのか
・供述調書にサインするにあたってどういう点に注意すべきか

そういったことを十分に準備してから取調べに向かうことができます。
取調べに弁護人の立ち会いを求めたり、立ち会いができなくても警察署で弁護人が待機しておき、取調べで困ったときはすぐに取調室から出て、いつでも弁護士と相談できるようにしておくこともできます。

でも,任意の取調べが終わってしまい,不利な供述調書にサインしてしまった後から対応するのは,なかなか大変な作業になってしまうのです。

早めの相談を

警察から呼び出されたことは、友人にも家族にも相談しにくいと思います。そこで、警察に行った後で刑事さんに、「弁護士はつけた方がいいのでしょうか?」と質問する方もいます。

しかし、刑事さんから、今すぐ弁護人をつけた方がいいというアドバイスを受けることはまれです。つけてもいいけど費用が高いと脅かされることもあります。警察からすれば、弁護人がいない方がずっと取調べがやりやすいですからね。刑事は、あなたに、黙秘権を行使すればどうなるのか、本当のことは知らないままでいてほしいと思っています。

もう少しおおごとになってから相談しようかなと思いながら電話の前で悩んでいる方は,ぜひ,今,ご相談ください。相談してみた結果,もしたいしたことなければ,それはそれで良いことですし。
でも,「よく相談してくれました!今から緊急で対策を立てましょう!」という展開になることは少なくないのです。

できるだけ早い段階で相談に来てほしいな,といつも思っています。