大切な人が逮捕され、逮捕され、外で待つしかない家族や友人は、不安な思いをしていることと思います。警察の留置施設(一般には留置場と呼ばれています)にいる間も、面会に行ったり、手紙のやりとりをしたりすることもできるのか、気になる点をまとめました。
面会
Q 警察での面会について尋ねたいことがあるのですが、どこに電話すればいいのでしょうか?
警察署の代表の番号に電話して、「面会のことで聞きたいことがあるので留置の係につないでほしい」と言えば、担当の人が出てきます。差し入れについて尋ねる場合も同じです。
Q 面会はいつできますか?
平日の9:00〜16:30ころに警察に行けば面会ができます。捜査のために現場に行ったり、検察庁に行ったりしている場合には面会できません。詳細な時間は、警察によって異なりますので問い合わせてください。
身分証明書を求められることがあるので、運転免許証、健康保険証などを持っていきましょう。
勾留されるときに、裁判所から接見禁止決定がされている場合は、弁護人と、決定で例外として認められている人を除いて面会できません。弁護人に頼めば、接見禁止を一部解除するように求めたり、そもそも接見禁止をつけないように争ったりすることもできます。少年の場合は、接見禁止決定がなされても、父母とは会えるようになっていることが多いです。
手紙
Q 手紙を送ることはできますか?
勾留されている警察署の住所を書いて、宛名にご本人の名前を書いて、手紙を送れば届きます。内容は留置管理課の職員にチェックされます。
勾留されている方から、外部に手紙を出すこともできます。
通常は、逮捕されるときに切手や便せん、封筒を持っていませんが、留置場の中で買うことができます。但し、中での買い物ができるのは週に2回程度に限られており、届くのに数日かかります。封筒、便せん、切手を差し入れしてあげれば早く手紙を出すことができます。
裁判所から接見禁止決定がされている場合は、手紙は警察署が預かる形になり、接見禁止決定が解かれるまではご本人には届きません。弁護人に頼めば、接見禁止を一部解除するように求めたり、そもそも接見禁止をつけないように争ったりすることもできます。
物の差し入れ
Q 服や下着などは渡せますか?
平日の9:00〜16:30ころに警察の面会の受付に持っていけば、渡す手続(「差し入れ」といいます)ができます。時間は警察によって少し異なりますので、事前に電話で問い合わせるといいと思います。家族でなくても、親でなくても、友人・知人などでも可能です。
身分証明書を求められることがあるので、運転免許証、健康保険証などを持っていきましょう。
紐のついているものは差し入れできません。スウェットのズボンやパーカーの紐は事前に外しておく必要があります。ユニクロのヒートテックなど、良く伸びる下着類を受け付けない警察署もあります。
Q 本やマンガを差し入れできますか?
本や漫画は差し入れができます。警察署によって、1回に差し入れのできる冊数の制限(3〜5冊)があります。書き込みをしているものは断られます。本のカバーは外すことを求められることが多いです。
Q お菓子は差し入れできますか?
食べ物の差し入れはできません。中でいくらかの買い物ができるので、現金を差し入れてあげると良いと思います。
Q 接見禁止決定が出ていると差し入れはできないのでしょうか?
接見禁止決定が出ていても、手紙以外の物の差し入れはできます。
Q 遠方なので警察署まで行けないのですが、郵送で差し入れはできますか。
郵送や宅配便でも、服や本など差し入れができます。分量の制限などがありますので、事前に警察署の留置係に電話して尋ねておくとよいでしょう。
病院や薬のこと
Q 逮捕される前に病院にかかっていたのですが、病院には行けるのでしょうか?
留置場にいる間も、留置の職員に頼めば、病院に行くことはできます。但し、警察官が手錠・腰縄をつけた状態で連れて行くことになります。
Q 逮捕される前に飲んでいた薬があるのですが、差し入れできますか?
薬の差し入れはできないのですが、かかりつけ医でもらっていた薬がある場合は、警察の留置の職員に頼めば、病院に取りに行ってもらってきてくれます。
少年の勾留
Q 子どもも、大人と同じ部屋に入れられるんでしょうか?悪いことを教わったりしないか、留置場の中で知り合った人が外に出てから家を訪ねてきたりしないか心配なのですが…
未成年者と、成人は部屋が分けられます。未成年者どうしは同じ部屋に入ることがあります。心配な場合は、面会の際に、同じ部屋の人と住所や電話番号等の個人情報の交換はしないように伝えておくと良いでしょう。
その他
Q 洗濯はできますか?
留置場の中で洗濯をすることもできます。洗濯物を家族などに渡すこと(「宅下げ(たくさげ)」といいます)もできます。