無実なのに、犯人だと疑われている!?
何も事件を起こしていないのに、警察に呼ばれて話を聞かれることがあります。この段階での取調べは任意で行われるものなのですが、任意といっても,警察官から警察署に出てこいと言われればなかなか拒否などできませんし,取調べの途中で帰ることもできないでしょう。お子さんからすれば、実質的には逮捕されているのと同じです。
警察官は,お子さんが話したことを証拠に残すために「供述調書(きょうじゅつちょうしょ)」という書類を作ります。お子さんが話したこととは違う内容に誘導されてしまうこともよくあります。
この状態をお子さんだけで乗り切ることは困難です。できるだけ早く,弁護士をつけてあげることが不可欠です。
子どもが逮捕された!
逮捕されれば,お子さんは、外部と連絡が取れない状態になり,不安でいっぱいになります。弁護士がついていなければ,取調べの警察官のいいなりになってしまう危険が高まります。
お子さんは,警察署のせまい取調室の中で,毎日,長いときは朝から晩まで取り調べを受けることがあります。警察官の取調べは厳しいものになるでしょう。本当はだめなはずなのですが,警察官から怒鳴りつけられることも決して少なくありません。そうして,警察官はお子さんが事件を起こしたことを認めたという内容の供述調書を作ろうとします。
これができてしまった後で,警察官に強く言われたからそうなったのだ,本当は違うのだという主張をすることは難しいのです。言い分と違う調書を作られないように,できるだけ毎日,弁護士が接見してアドバイスをし,取調べに問題がある場合は警察に抗議する必要があります。
審判
無実を争っている場合は,警察署から,少年鑑別所に移ることになる可能性が高いです(もちろん,この段階で,可能な限り自宅に戻れる方策を検討します)。
少年審判は,通常はここから4週間以内,証人尋問などが行われる場合でも8週間以内に結論が出ることになります。審理の日程や,証拠の扱いなども,成人の刑事裁判とは全く異なります。少年事件に精通した弁護士がつかなければ,お子さんの権利を守ることはできません。
弁護士は,非行なし不処分(成人でいう無罪判決です)を目指して全力を尽くします。
審判の結果が納得いかないものだったら
このページを読んでいるのは、無実だと争ったけれども,事件をやったという審判結果になってしまった後かもしれません。そのときは,高等裁判所で争うことができます(「抗告(こうこく)」という手続です)。審判後,2週間以内に,抗告の理由を書いた抗告申立書を提出しなければなりません。
この段階でご依頼いただく場合は,本当に時間がありません。一刻も早くご連絡ください。